本橋梁は海上部に位置する橋長762mの長大橋(写真-左)である。昭和55年以前の道路橋示方書に準じて設計されたため、14橋脚のうち9橋脚が鉄筋の段落とし部が存在している。また、既設鋼製支承が機能していないため、支承の取替が必要である。本橋の耐震補強に従来の工法を適用した場合、止水工や仮桟橋工等に膨大の費用が必要であるため、高減衰免震ゴム支承(写真-中)、粘性ダンパー(写真-右)およびせん断パネル型ダンパーを併用することにより、下部工の耐震補強工事量を最小限に抑え、従来の工法と比べ約50%程度の工事費で橋梁の耐震性能2の確保を実現した。