我が国は、利用上制約の大きい国土形状、急な斜面・河川、軟弱な地盤、活発な地震活動等の極めて厳しい自然環境におかれ、世界でも有数の自然災害の多い国となっております。このような自然環境や災害から構造物の安全性を確保するために、高度な設計技術と解析技術が要求されています。  以上のことを踏まえ、当社では、複雑な土木構造物の構造解析、諸条件下での地盤安定解析および波浪解析等に対する技術力の強化に努めております。

事 例

橋梁の非線形動的解析

「道路橋示方書」では、曲線橋、水平力分散ゴム支承や免震支承を有している橋、橋脚の高さは30m程度を越える橋、特殊な形状や工法を採用している橋などについて、動的照査法による耐震性能の照査を行うことが義務付けられています。  上述した橋梁の詳細設計に際し、静的解析による手法を加え、橋梁の振動・構造特性に応じて、「橋梁全体を3次元モデル化した非線形動的解析」や「橋脚を対象とした1本柱モデルの非線形動的解析」などを行い、動的照査法による耐震性能の照査を行っております。

 動的解析結果出力例

波浪変形解析

波浪変形解析とは、任意の海底地形を有する海域を不規則な波が伝播する際の波浪変形(屈折浅水変形)現象をエネルギー平衡方程式により解析するものです。当社では、港湾・漁港・海岸において、構造物整備前の現況地形を用いて、構造物整備後の図1波向き、図2波高比、図3海浜流、図4海浜変形について数値シュミレーション解析を行っています。

 
都市公園園路の計画パース図の一例 / 遊戯施設のイメージパース図

 
園路・広場のイメージパース図 / 休養施設のイメージパース図

地盤安定解析への有限要素法の適用

有限要素法(FEM法)は、近年のパソコンのハード・ソフト両面の進歩により、多くの分野に使われ、地盤工学の分野でも導入されつつあります。  県内では、FEM法を用いた地盤解析の事例が未だ少ない中で、当社では、以下のような業務においてその有効性を試みました。
  1. 掘削等の段階的施工を想定した解析が可能なため、施工時に生じた斜面崩壊の検証に適用しました(図5,6)。
  2. ダムは湛水直後に斜面が崩壊する可能性が高く、また、湛水後では修復が困難なため、湛水した場合の斜面の安定性を事前に予測し、対策を行う必要がありました。簡便法による単円の円弧すべり解析では、予測することが困難であるため、FEM解析によって複雑なすべり面や安全率を見出しました。
  3. 地下水の浸透流を考慮したFEM法による地盤解析を行い、設計精度の向上と対策工の妥当性を確保しました。
 図5 想定すべり面図

 図6 変位ベクトル図