道路は、人々の通行および貨物等の輸送のために設けられる施設であり、また、各種公共施設の収容等のための空間としても重要で、多面的な機能と役割を持っています。 従って、道路の計画・設計においては、道路が地域社会に果たす基本的役割を十分認識し、将来に至るニーズを踏まえた道路網計画の確立が重要であります。 当社では、道路設計用の市販ソフトや自社開発ソフト等の充実を図り、これまでに道路の概略・予備・実施設計および交差点改良設計、道路構造物設計等に携わってきました。今後とも、多様化、複雑化する道路設計技術に積極的に取り組んで行く方針であります
35号線は、国道330号線と沖縄自動車道北中城インターを連絡する区間であり、アクセス機能と市街地形成上、重要な路線であります。また、路線沿いには小学校、高等学校、商店街等が立ち並び、通学や買い物等の歩行者が多い路線でもあります。 しかし、改良前の道路は、幅員が狭く、歩道や停車帯がないため、道路環境と利用ニーズに大差が存在しておりました。 本業務は、柱列式擁壁構造物を用いて用地を確保し、現道の拡幅を行うと同時に、新たに歩道、停車帯および植樹帯を設置し、安全かつ快適な交通環境の整備と生活環境の確立を実施しました。
本設計業務の重要課題の一つは街路照明設計であります。 車両および歩行者に対する視覚情報を提供するために、道路規格及び外部条件(道路の明るさ)に応じた基準輝度および光源を選定することが技術課題でありました。設置位置および間隔について比較検討を行い、中央分離帯に2灯式照明の設置を行いました。また、交差点付近の照明は、道路照明の一般的効果に加えて、交差点の存在感と視覚感等を加味して、照明計画と設計を行いました。
一般に歩道上に設置された電柱は、歩行者・自転車・車椅子の通行の妨げとなっていることと、架空に張られた電線類は消防活動に著しい支障を与えるほか、災害時の安全性、二次災害の発生を起こす要因となっています。本業務は、歩道通行障害の改善、災害防止、空間の有効利用および道路景観の向上等をはかる目的で電線共同溝(C・CBOX)の設計を行ったものであります。