土圧をうけるコンクリート隅角部擁壁のたて壁の挙動は複雑であるため、明確な設計手法がなく、その配筋も逆T型擁壁やL型擁壁を準拠して行うのが現状である。本論文では、コンクリート隅角部擁壁のたて壁を二隣辺固定二辺自由版にモデル化し、台形分布の土圧を作用さえる場合のフーリエ級数による解析を行い、隅角部擁壁のたて壁全域の曲げモーメント分布状況を把握した。さらに、隅角部擁壁のたて壁の縦、横固定辺の最大曲げモーメント比が最小となる条件で、設計に採用するたて壁の辺長の適用範囲を定め、隅角部擁壁のたて壁の配筋に関する最適化を試みた。

平成20年:コンクリート工学会 / 担当:金田、高嶺

隅角部擁壁のたて壁の曲げモーメント分布とその配筋の最適化[PDFファイル]